グローバルパーソンとは: アメリカ発、新時代の日本へ送るメッセージ 第16回: 運も実力のうち!  
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第16回  「運も実力のうち!」

 

 

仕事で知り合った人(日本人)から、「どうしてまたアメリカで会社をやることになったのですか?」とよく聞かれます。これは前回のエッセーの続きになりますが、実は、シリコンバレーのハイテク企業で7年ほど技術者として働いたあと、(1年半のハイテク商社勤務を挟んで)1年ほど個人で日米ビジネスのコンサルティングをやっていたことがあったのですが、その際、たまたま日本の中堅ソフト会社の部長さんと出会い、「天野さん、個人でやっても信用されないから、会社にした方がいいよ」と言われたのがきっかけでした。

 

本当は、「会社を作るなんて、そんなの無理ですよ〜!」というのが私のリアクションだったのです。ところが、その人は何の躊躇もせずに、「お金だったら出してあげるから」と私に言ったのでした。そこまで言われて辞退もできず、その後まもなく会社を始めることになったのですが、実は、その人から別の日本のソフト会社の社長を紹介され、その人と私が最初の資金を出し合って会社をスタートし、「お金を出す」と言った本人は、結局、一銭も出さずじまいだったのです。

 

ただし、その部長さんからはいろいろな顧客も紹介されました。しかし、言ってみれば、高いところに登らされて梯子を外された状態でしたので、そう簡単に降りることもできず、無我夢中という状態が続き、長い間、苦労や悩みも尽きることはなかったのです。まあ、この人がいなかったら、会社はできていなかったので、今となっては感謝したい気持ちですし、前向きに考えれば、自分はラッキーだったなとも思うのですが、それはやはり、諦めずにラッキーと思えるところまで何とかやって来られたからではないかと思います。

 

一方、「大変なことはさっさと切り上げ、もっと楽に儲かる道はなかったのだろうか?」などと思うこともありました。例えば、日本語がしゃべれ、技術も分かるということで、ネットバブルの頃にどこか適当なベンチャー会社に入っていれば、バブルで一儲けし、今頃は引退して、適当に楽しく過ごしていたかも知れません。実際、そのような感じの同年代の人やもっと若い人たちも、私は複数知っています。

 

でも、どうでしょうか?私はいま50歳ですが、引退するにはやはりまだ早すぎると思います。この歳になると、さすがに、多少ゆとりもあって、無駄なことはなるべく避けたいという気になりますが、まだまだ、緊張感も必要で、むしろ、これまでやって来た集大成として、仕上げの作業に入りたいと思うし、今だからこそ、迷わずできることもあると感じています。

 

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