グローバルパーソンとは: アメリカ発、新時代の日本へ送るメッセージ 第2回: 転換期を迎えた日本  
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第2回 転換期を迎えた日本



こうした社会のいろいろな「しくみ」の変化が、つまり、「構造的な変化」ということになります。でも、「だからどうなの?」と言う人もきっといるでしょう。確かに、今の日本は非常に恵まれ、とても居心地のいい国です。とりあえずは何をやっても(あるいは何もやらなくても)生活できそうだし、努力とか忍耐なんて言葉とも無縁な人が増えたと思いますが、だからと言ってそれが悪いわけではありません。

しかし、心地良いぬるま湯に浸っているかのような毎日にも関わらず、どういうわけか、精神的には満たされない人も多くいるのです。2002年の内閣府調査によれば、「仕事もしない学校も行かない」いわゆるニート人口は85万人とされ、数年後には100万人を超えるという予測もあります。また、「精神障害に原因がないと判断されるひきこもり」(斉藤環医師による定義)も、2004年時点で120万人と予測され、その一部でもある不登校の児童数はここ10年で倍増し、2003年度で12万6千人に達しています。さらに、フリーターに至っては、2001年の内閣府調査で417万人と報告され、また、文部科学省調査では、2003年度の大学・短大卒業者の4人に1人がフリーターという結果になりました。

さらに、まさかと思うような恐ろしい事件を引き起こしてしまう若者や児童も近年目立つようになりました。世界を震撼させたサリン事件、酒鬼薔薇聖斗と名乗った14歳少年による小六児童殺害事件、長崎県佐世保の11歳女児による同級生校内殺害事件、などなど。これらの事件は、世界的に見ても極めて異常な事件と言えますが、これも、戦後の「構造的変化」が日本人の精神面にもたらした「ひずみ」のようなものではと私は思っています。

ただし、この「精神面のひずみ」については、単に「構造的変化がもたらしたもの」と済ましてしまうのではあまりに不十分で、それをさらに掘り下げて深く考えなければならないと私は思っているのですが、そのことについては、このエッセーの中でじっくりお話ししたいと思っています。

当エッセーは、実は、すでに12回までのテーマが決まっており、内容も7割くらいは出来上がっています。今回については、やや硬い感じのお話になってしまいましたが、今後もいろいろな角度や発想から、多くの皆さんに興味を持っていただけるようなお話を掲載していきたいと思います。

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